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送受信機におけるニュートラルずれ ~ プロポ

個体差はニュートラルずれだけではなく、

上下の舵角にも個体差があることが判明しました。

一例をあげると
±100%に設定していたら
1100 ~ 1500 ~ 1900 (規定値)
ニュートラルが+11μsすれていたなら
1111 ~ 1511 ~ 1911
となるべきなのですが、実際に測定したら
1906 ~ 1511 ~ 1906
でした。
受信機の個体差なのか、送信機の個体差なのかを、これから突き止めていきます。


最近のプロポは、ニュートラルにずれがあるようです。 個体差があるようです。

そこで、送信機の個体差、、受信機の個体差などについて実際に測定しました。

ここで調べたニュートラル信号は全て受信機のサーボ出力のことです。

ニュートラル信号は、メーカーにより異なります。

JR PROPO ・・・ 1500μs
FUTABA  ・・・ 1520μs
HITEC   ・・・ 1520μs (?) はっきりわかりません。

私は、JR PROPO製品とHITEC製品しか持っていないので、FUTABA製品については調べていません。


● JR PROPO製の72MHz SPCM の場合

送信機は、X-3810、X2720、PCM9X+NET-72FMモジュール
受信機は、NER-649S、RS77S

受信機 \ 送信機  X-3810  X2720  PCM9X
 NER-649S (1)  1500μs  1500μs  1500μs
 NER-649S (2)  1500μs  1500μs  1500μs
 NER-649S (3)  1500μs  1500μs  1500μs
 NER-649S (4)  1500μs  1500μs  1500μs
 RS77S      

全て、1500μsピッタリです。 SPCMにおいては個体差はありませんでした。
受信機RS77Sについては、今後調べます。 NER-649Sは残り4個ありますが、調べる必要はないでしょう。


● JR PROPO製の2.4GHz DSMJ の場合

送信機は、DSX9が2台
受信機は、RD631、RD635、RD731、RD931

受信機 \ 送信機  DSX9 (1)  DSX9 (2)
 RD631(TAIYO ゼロ戦)  1522μs  1522μs
 RD631(未使用)  1524μs  1524μs
 RD635(SNIPERⅡ)  1523μs  1523μs
 RD731(T-REX500EFL)  1524μs  1524μs
 RD731(OK ZERO30)  1512μs  1512μs
 RD731(A-380)  1524μs  1524μs
 RD931(ENIGMA)  1509μs  1509μs
 RD931(500 Air Wolf)  1506μs  1506μs
 RD931(T-REX550EFL)  1509μs  1509μs
 RD931(T-REX600EFL)  1505μs  1505μs
 RD931(T-REX700EFL)  1511μs  1511μs
 RD931(HEX Copter)  1507μs  1507μs
 -----    
 -----    

送信機による違いはありませんでした。
受信機の個体差があります。同一モデルでも個体差があります。
RD931と(RD631、RD731)の2グループに分かれそうです。
RD931の平均値は、1508μs
RD631、RD731の平均値は、1522μs
となりますね。

※()内は、機体名で、私のメモ書きです。


● HITEC製の2.4GHz AFHSS の場合

送信機は、AURORA9、 PCM9X+モジュール
受信機は、MINIMA6E、 MINIMA6T、 OPTIMA6、 OPTIMA7、 OPTIMA9

受信機 \ 送信機  AURORA 9  PCM9X
 MINIMA 6E(T-Boat)  1514μs  1507μs
 MINIMA 6E(Cierva)  1514μs  1507μs
 MINIMA 6E(ICON A5)  1514μs  1507μs
 MINIMA 6E(R-21)    
 MINIMA 6T(未使用)  1514μs  1507μs
 OPTIMA 6(F-15)  1518μs  1511μs
 OPTIMA 6(未使用)  1518μs  1511μs
 OPTIMA 6Lite(未使用)  1518μs  1511μs
 OPTIMA 7(Turmeric)  1518μs  1511μs
 OPTIMA 7(Paprika)  1518μs  1511μs
 OPTIMA 7(未使用)  1518μs  1511μs
 OPTIMA 9(未使用)  1518μs  1511μs

送信機 HITEC AURORA9とJR PCM9Xとでは、7μsずれています。
HITEC AURORA9のニュートラルは1520μsかな?
受信機
MINIMAシリーズ(テレメトリー無)では1514μs。
OPTIMAシリーズ(テレメトリー有)では1518μs。

同一モデルでは個体差はありません。

サーボ周波数は変動しています。

送信機から信号を受信しているとき、45Hz付近で変動しています。
MINIMAシリーズもOPTIMAシリーズも変動していますが、ややOPTIMAシリーズの方が多いです。

送信機をOFFにして、フェイルセーフに入れると、
MINIMAシリーズでは50Hzで安定します。
OPTIMAシリーズでは72Hzで安定します。

<HITECからのコメント>
「測定器で調べたことがないので断言できませんが、テレメトリー(双方向通信)の関係ではないかと思います。」 とのこと。

JR PROPO製では、サーボ周波数は50Hzで安定しています。
しかし、双方向通信のDMSSシリーズを持っていないので比較できません。
友人が持っているので、近いうちに調べてみます。

※同一送信機において、各チャンネル間の誤差は2μs程度ありましたが、機械的な影響を受けないch5(Gear)で、トラベルをゼロにして測定しました。

※表の空欄部分については、これから調べて記入しますので、しばらくお待ちください。


この記事は完結しました。

「送受信機におけるニュートラルやトラベル量のずれ(まとめ)」をご覧ください。


コメント (2)

詳細な実験とデータ、感服いたします。
この様な裏付けが取れると、起こっている現象に納得が持てます。

2.4Gになってニュートラル個体差が現れたとしても、
混信、意図的な妨害電波に悩まされた72M,40Mの頃より、
総体的なメリットは大きいと感じています。

まーぴー:

そうですね。お互いに使用周波数を伝える必要が無くなって便利です。

なぜ、このような個体差がでるのかわかりません。
もしかしたら、今までのプロポと互換性を得るために起こるのかもしれませんね。
たとえ話
・デジタルケーブルでは録音・録画できないけど、アナログケーブルを使うとできる。しかし、品質は劣化する。
・衛星放送(サンプリング周波数=48kHz)、CD(サンプリング周波数=44.1kHz)が、そのままデジタルで録音できるMDは、実は、サンプリング周波数自動変換装置が仕込まれているからです。
・一般ビデオのフレーム数は毎秒30コマ=30fps、映画は25fps。実は、映画をTVで放映する時は、コマ数を増やしています。前後のコマより、新しいコマを作成しているわけです。

何か、似たようなことをしているのかもしれませんね。


今行っているデータ取集が終わったら、2.4GHZで採用されているスペクトラム拡散変調について説明しようと思っています。

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2012年08月08日 12:45に投稿されたエントリーのページです。

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